世界の裏庭

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【見つけた図鑑◉野鳥】キジ

◉キジ

 忙しさにかまけて、そしてさっぱり野鳥の写真が撮れなかったこともあって、気がつくと久しぶりの更新になってしまった。今回は、あまり珍しくない鳥だけどキジの写真が撮れたので公開。

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キジ1

「ケーンケーン」という鳴き声

 野山を歩いていると、「ケーンケーン」という鳴き声はたまに耳にするものの、キジの姿そのものを見ることは多くない。

 野鳥はだいたいメスよりオスのほうが模様が派手なもんだけど、それにしても実際に目の前で見ていると、これほど目立たなくてもいいんじゃないの? とつっこみたくなるほど派手だ。

 図鑑には「古くから狩猟鳥として親しまれ」とあるが、とって食べるのに「親しまれ」はちょっと人間の一方的すぎる視点じゃないか笑

 現代でも狩猟の対象としてとる人は、もちろんいるんだろうけど、正直、私はこれまで一度も食べたことがない。ただ、昔から狩りの対象だったということは、きっと食味もいいはずだ。

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オスどうしのなわばり争いはかなり激しいそう。それを感じさせる眼光の鋭さ

ヤマドリも同じ仲間

 ヤマドリという鳥がいる。赤茶色に白いまだら模様の入った、とても日本的なシブい色彩のきれいな野鳥だ。何年か前に、ハンターの人から丸ごと一羽いただいたことがある。もちろん、さばいてもらったものを。

 肉を焼き鳥にして食べた。肉の味が非常に濃くてすごくおいしかった。残った骨で家の人に出汁をとってもらい、それをラーメンのスープにして食べた。ちょっと想像を超えるほどの旨味で、濃厚なのにさっぱりした味だった。

 このヤマドリもキジの仲間だ。

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数歩歩いては地面をつつくという動作をくりかえしてた


●ちなみに 1

 キジのことなんて野鳥図鑑で調べたこともなかったけど、ウズラやライチョウなんかもキジ目だと知って、ちょっとびっくり。ほとんど飛べなくていつも歩いてる鳥、というところはたしかに似てるか……

●ちなみに 2

 じつは、ニワトリもキジ目キジ科だという。原種は、東南アジアの森にすむセキショクヤケイという野鳥。その後品種改良され、弥生時代にはすでに日本にきていたそうだ。

 白色レグホンの卵も、ブロイラーの鶏肉も、しょっちゅうお世話になってます。

 

〈キジ〉 雉

・キジ目 キジ科 全長 オス80cm、メス60cm

・オスは赤い顔、金属光沢のある翡翠色の羽をもつ

・狩猟用として人工的にふやして放鳥されたため、日本に4種類いた亜種が交雑してしまった

・本州、四国、九州に留鳥として分布

・日本の国鳥に指定