世界の裏庭

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◉水羊羹と生物模倣

●公園で見つけた面白い光景

 

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 「ロータス効果」「ハス効果」とも呼ばれる自然の状態……状態というか、蓮の葉がもともと持っていた自浄作用、といったほうがいいか。

 蓮や里芋の葉っぱは、雨や水滴で濡れることがない。しかも、いつもきれいに保たれているという。

 理由は、葉の表面が多孔質、つまり目で見えないほど細かくて小さな穴が無数に空いているから。そのせいで水分は表面張力で水玉となり、それが葉の表面の汚れなどを吸いとりながら、やがて転がり落ちる。この動画もそれ。

 

 自然から学び、素材や構造に生かす手法は生物模倣技術と呼ばれる。英語でバイオミメティクス、またはバイオミミクリーとも。

 自分が知る限りでは、そのはじまりはベルクロ、いわゆるマジックテープだ。その昔、犬を散歩させていた人が、やたらと犬の毛にくっつく草の実があって、それを調べて発明したのが、面テープと呼ばれるあの商品。

 このハスの葉の効果も、屋根や外壁、ガラスなどいろんなものに応用されているそう。

 ほかに生物模倣で知られているところでは、(何代前かわからないが)新幹線の先頭車両がカワセミのくちばし、パンタグラフがフクロウの初列風切羽根……の仕組みを、それぞれ模倣している。はず。(確認しないで記憶だけで書いてます)

 自然界におけるナノスケールの、構造やその性質が次々と明らかになってきたのは、走査電子顕微鏡が登場したおかげといえる。まあ、その原理は私にはまるで理解不能なのだが(笑)

 自然について見たり知ったりすることは、本当に楽しい。