【見つけた図鑑◉昆虫】エゾルリイトトンボ
とある湿地で見つけたイトトンボ
これはちょっと山の奥のほうへ行った場所にある、管理されたとある湿地で見つけたトンボ。
これを見つけた連れ合いが、「すごくきれいなトンボがいるから撮っておいて」というので、そっと近づいて撮ったものだ。子どもの頃はよくトンボやセミを採ったものだが、たいてい近づいていくと逃げていくことが多い。
でもこのときは、ちょっと不思議だったけどそのまま写真を撮るまでじっとしていてくれた。
瑠璃色と黒のコントラストが美しい
それにしても美しい瑠璃色だと思う。実際にはもっと鮮明な色合いだったし、胴体の節目ごとにくぎられた黒い縞模様とのバランスが絶妙で、本当にほれぼれするようなトンボだった。
自然の造形というか、神の配剤とでもいえばいいのかよくわからないが、ときとして自然界は、人知をはるかに超えた命を生み出してくれるものだ。
写真を撮って家に戻ってから、さっそくインターネットを使って同定してみようとしたものの、何しろ生き物に関してまるでしろうとなので、 微妙な違いがよく識別できない。
エゾルリイトトンボで間違いない……のかな?
最初は、色合いと全体の雰囲気からルリイトトンボだと思った。しかし、どうも黒い線の太さとかが違う気がして、さらに調べていって、エゾルリイトトンボというのを見つけ、たぶんこれだと思うようになった。
じつはいまも、まだ確信を持ててはいない。身近に昆虫に詳しい人がいて聞けるわけでもないし、かといって図鑑に載せるというわけでもないのに、これ以上、確定的に同定するためにどうすればいいのかもよくわからない。
ともあれ、この写真は何度見ていても、そのきれいさにうっとりさせられるだけである。
※ちなみに、この写真と文章を公開するにあたり、あらためてネット検索したところ「エゾイトトンボ」「ルリイトトンボ」は出てきたけど、「エゾルリイトトンボ」が出てこなかった……
詳しい方がいて、もし名称が間違っていたらご指摘ください、訂正しますので。
〈ルリイトトンボ(これしか見つからなかった)〉 瑠璃糸蜻蛉
・イトトンボ科
・体長35cm前後
・類似種 エゾイトトンボ、セスジイトトンボなど
・平地から高山の水生植物のある湿原、湖沼に生息。国内では岐阜県北部以北
・成虫は6月下旬から9月中旬頃まで見られる。幼虫はユスリカやイトミミズ、成虫はカやハエなどの昆虫やクモをえさにする