世界の裏庭

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【おすすめ傑作選◉ドラマ】『陸王』

●『陸王』 TBS連続ドラマ

出演 役所広司、山崎賢人、竹内涼真、上白石萌音 他

演出 福澤克雄、田中健太

原作 『陸王』 池井戸潤著

 最近何だかドラマづいてる。このところ映画よりも、古い連続ドラマに夢中だ。映画なら2時間前後で終わるが、連ドラは8〜10時間観なくちゃいけないから大変である。はやりの言葉でいえば、「ドラマ沼」にハマってる状態か。

 『ブラックペアン』はリアルタイムで観てなかったが、この『陸王』は毎週観ていた。ふと思い立って、見返すことにしてみた。

 ストーリーは、老舗の足袋屋がひょんなきっかけから、新規事業としてランニングシューズの開発をはじめることになる、というもの。普通に考えれば無謀といってもいい、相当難易度の高い新規事業のはずだが、そこは小説が原作だけに、うまく考えられている。

 超軽量で高耐久性の、シルクが原料というソール素材のシルクレイ(と特許権者)に出会うところから、ストーリーは進んでいく。

 役所広司演じる、老舗足袋屋の経営者がいい味を出していて、息子役の山崎賢人との絡みもいい。山崎賢人という役者の映画やドラマは、これまでほとんど観てないけど、なんというか、力を抜いた演技をしている場面はとても巧み。

 個人的に好きなシーンがある。

 ストーリー終盤に登場する、松岡修造演じるアメリカのアウトドア用品メーカー社長と、役所広司との絡みだ。彼が起業にいたるエピソードがとても印象的だった。

 その後、役所広司と契約することになるのだが、その際の二人のやりとりも非常に好ましい。

 

  本当のところをいうと、原作の小説も読みたい。ところが、長年あまりに酷使しすぎてきたツケか、生活状況が大きく変化したことが影響しているのか知らないが、眼精疲労がひどく、ここ数年活字がほとんど読めなくなった。

 もともとが、小説を読みはじめたら止まらなくなるタイプ(面白いものに限るけど)。でも最近では、15分か20分で目の奥が苦しくなってきて、それ以上先に読み進められなくなるのが嫌で、本そのものから離れてしまってる。

 本好きにとってはとても辛い状況。何とかならないものか。だからここ数年、映像に逃げているという事実もあるのだが……

陸王

陸王

  • 作者:池井戸 潤
  • 発売日: 2019/02/01
  • メディア: Audible版
 

 

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