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【子ども科学電話相談】NHKラジオ第1

●【子ども科学電話相談】

どこか懐かしいラジオ番組

 ここしばらく、荷が重い仕事にかかりっきりで更新がすっかりとぎれてしまってたので、ちょっとほのぼのするラジオ番組の紹介を。

 最近、すっかりハマっているのがこの番組。日曜日の午前は忘れないように、可能なかぎり聴こうと心がけている。それほど楽しい。NHKラジオ第1で、毎週日曜日・午前10時5分〜11時50分。約2時間たっぷり楽しめる。

 番組の出だしの音楽の、ほのぼのとした懐かしいメロディ、女性アナウンサーのやさしくて思いやりを感じさせる口調も好印象だ。

 何より聴いていて面白いのは、子どもたちの素朴なギモン、ときに一般人ではとても答えられないような高度な質問の数々だろう。

 あいまいな記憶だが、この子どもの電話相談は、夏・冬休みだけの番組だった気がするのだが(記憶違いかもしれない)、たまたま聞くようになったら、毎週放送される番組になっていた。

個人的に好きなテーマは「動物」「鳥」「科学」「鉄道」

 週ごとに質問のジャンルが違っていて、かならず3つのテーマで展開される。たとえば、2021年3月7日に放送されたのは「天文・宇宙」「動物」「恐竜」……想像するだけで楽しそうだと思いませんか?

 この日の回答者は、なかなかすごい面々だ。北海道大学総合博物館教授・小林快次氏、札幌市円山動物園参与・小菅正夫氏、跡見学園女子大学講師・国司真氏、そして司会はNHKアナウンサー・石井かおるさん。

 ちなみに、小林氏が恐竜発掘の第一人者として出演した『プロフェッショナル 仕事の流儀』も見ている。札幌の円山動物園については、あちこちで紹介されているから、多くの人が知ってると思う。

物理学における最先端の質問をした小学生

 気づいたのが最近なので、この番組の視聴歴はぜんぜん長くないが、その短いなかでも一番驚いたのは、意図せず世界最高レベル(?)の質問をしてしまった小学生の回。回答者が初めに「いつかくるかと思ってました」と話すのを聞いて、(……ん?)と思った。

 その小学生の女の子の質問は「お父さんと一緒に、水とお湯でどっちが早く凍るのか実験したら、いつもお湯のほうが先に凍ります。どうしてですか?」という、比較的シンプルなもの。

 正直、そんなこと知らなかった。(へぇー)と思って聴いていただけだったが、ここで回答者が前述の言葉から話しはじめたのが、じつに予想を上回る内容だった。

 実はこの疑問、世界の物理学者の間でもいまだに結論が出ていない、超のつく難問だというのだ。そこで、またまたびっくり! さまざまに条件を変えて世界中で実験・研究されているそう。

 どうも「水のなかの分子の不均一(?)」が関係しているらしいことはわかっているものの、なぜお湯のほうが早いかの結論には至っていないという……

 小学生の女の子のこんな疑問が、世界最先端の研究と対決した瞬間である。ちょっと感激。

面白そうなテーマだらけ

 毎回のテーマはこんな感じ。 固定されているわけじゃなくて、各テーマの順列組み合わせで変わるようである。

●「心と体」「ロボット・AI」「鉄道」

●「昆虫」「動物」「鳥」……生き物好きとしては、もうたまらない回。

●「科学」「植物」「水中の生物」

 ●「コンピュータ」

 

 ちなみに、今日は雨の日曜日でラジオ日和だけど、残念ながら高校野球で放送がないようだ。興味がわいた方はNHK「らじるらじる」で、聞き逃し配信をやっているのでどうぞ。

 私はこの聞き逃し配信、夜の酒のつまみにして楽しんでいる。子どもたちの素朴で奇想天外な質問の数々に、終始、頰がゆるみっぱなしになること請け合い。