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【見つけた図鑑◉野鳥】(哀愁の)サギ

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哀愁ただよう姿で港を見つめるサギ。ゴイサギ?……種類は不明(撮影者J.M)

 

●どこか物哀しい夕暮れどきのサギ

 

 ある日、海へ釣りに行って、もちろんその日も釣れなかった。気軽な気持ちで海釣りをはじめてみたのはいいが、何回やっても、いろんな港や浜辺へ行っても、さっぱり魚が釣れてくれない。だから、暇を見つけて写真を撮るようになったわけである。

 

 上の写真は、やはり釣れなかった日の夕暮れ近くに撮った写真だ(ちなみに撮影したのは私ではない人)。

 この一枚を見たとき、思わず笑ってしまった。丸まったその背中に、そこはかとなく哀感がこもっているように見えたからだ。村上春樹風にいえば「省察と無意識の境をにらんでいる」……というような。

 頭にわずかに冠羽のようなものが見えている気もするから、ゴイサギではないかと思うのだが、はっきりと断言はできない。野鳥に詳しい方がいたら教えていただきたいと思う。

 

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別の場所で撮ったゴイサギ

 

 サギの仲間は、水辺の鳥ということもあって脚が長く、まっすぐにスッと伸びているものが多い。そして、なぜか背中を丸めて立っている。そんな姿かたちだからなのか、野鳥のなかでもどこか人間を思わせる気配があると、個人的には思う。

 さらにゴイサギは、その名称からしてすでに人間との関わりが深い鳥である。というのも、醍醐天皇が、平安京大内裏に隣接して造らせた神泉苑の池泉で、このサギを見て「五位」を授けた、との故事からその名がついたとされているからだ。繁殖期になるとのびてくるという、2本の飾り羽を見て、その優雅さを称したのだろうか。

 田んぼで、海辺で、川岸でと、水辺に出かけていく機会が多いだけに、私にとってはとても身近で親近感のわく野鳥だ。

 

ゴイサギ〉 五位鷺 コウノトリ目 サギ科

・全長60cm前後

・日本では本州以南で繁殖する留鳥

・頭と背は黒がかった緑色で、腹面は白色、翼は灰色

・繁殖期になると、後頭部から2本の白く長い飾り羽がたれる

・水辺でカエルや魚をエサにする

 

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