●カケス
目につく美しい羽の模様
近所の木にやってきたカケス。散歩していたり、ドライブしていたりの途中でも目につくぐらい、きれいな色をしている。特に羽の青と黒、白のコントラストと模様が美しい。
ただ、その外見に似合わず声はきれいじゃない。鳴き声の「ギェー」「ジェー」というにごった音を聞くと、やっぱりカラスの仲間なんだと妙に納得させられる。
面白いのは、サイレンの音とかパトカーの音など、人工的ないろいろな音をまねることでも知られているらしいことだ。私自身は聞いたことがないけど、救急車の音はよく聞くから、もしかしたら騙されたことがあるのかもしれない。
エサのドングリを隠す?
ふだんは昆虫などの小動物をエサにしているが、秋頃になると好んでドングリを食べ、しかもそのドングリを蓄える習性もあるという。ドングリを貯めるといえばリスが有名だが、カケスの場合はこれをくちばしでくわえて、落ち葉の下なんかに1粒ずつ隠すのだそうだ。
リスの場合は、忘れっぽくて残ったドングリが翌年芽を出して、ドングリ林の拡大に貢献していると読んだ記憶があるが、カケスの場合はどうなんだろう? 近所の道路で、カラスがアスファストにクルミの殻を落として車にひかせて中身を食べる、という光景をたまに見かける。
カラスの仲間のカケスも賢そうだから、1粒1粒覚えていてちゃんと全部回収しそうな気もするが……
〈カケス〉懸巣
・スズメ目 カラス科
・全長約30cm
・九州以北の平地や低山の林に留鳥として暮らす
・北海道には別亜種のミヤマカケス、奄美大島と徳之島の亜熱帯林にはルリカケス(天然記念物)が生息している